2011年11月29日

遺体安置室 -死霊のめざめ-



監督 : トビー・フーパー
出演 : ダン・バード、ステファニー・パットン 他

Mourtuary / 2005 America

トビー・フーパーといえば
「悪魔のいけにえ」「ポルターガイスト」の
大物有名監督。なわけですが、
確かに、その"名残り"は見えますねぇ。
歴代のホラー要素を詰め込もうとした
非常にカオス・・・、チャンプルーな作品。

-あらすじ-

寂れた町に引っ越してきた良心的な一家。
墓に囲まれたボロ屋で母親は"葬儀屋"を営むが
その土地には怪奇な伝説が残されており・・・

が、まぁ大まかな土台になっていまして、
"伝説の殺人鬼"的な前フリが
"土地に巣食う悪魔"的な展開をしていく、と。

前半はかなり丁寧な作りで、悪く言えば長い。
雰囲気作りはしっかりと出来たと思うので、
後半で一気に盛り上がる、はず。
そしていよいよ・・・

ドーーーンッ!

いや、弱いよ!
ドーンが弱いよ?恐くないよ?

なんだか、ずいぶんと遠慮してますねぇ。
せっかくの前フリがイマイチ効きませんでした。
うーん、もったいない。
ここからがもっと残酷で衝撃的だったら・・・
傑作になっていたかも。

んー、予算や商業的な理由かも知れませんね。

ホラー要素は盛り沢山で、
殺人鬼(?)、悪魔憑き(?)、クリーチャー(?)
墓地、洞窟、怪奇の?館?みたいな?
そしてゾンビ!(?)
と、まぁ、欲張りですね。

いやいや、まとまってないよ。
なんかもぅ、どれ見ていいのかがわかり辛い。
主軸がないですよ、主軸が。

要素のそれぞれは実にスタンダードで古典的。
目新しくはないが、好感が持てます。
音楽の使い方もワンパターンで単純だけど上手い。
その辺は「さすが」と言いたいですね。

出演者は、みなさん好演をされていて、
安っぽさを感じさせない素晴らしい演技。
そこがまた、物語のチープさと剥離していて・・・
実にもったいないですね。
いや、これはB級好きの意見ですよ。
作品の格は確実に上がっていると思います。

吹き替えで見ると、
また違った味わい(B級感)がありました。
女の子役で釘宮理恵さんが出演されていて、
意外な感じがしましたね。
好きな声優さんなので
ちょっと嬉しかったりもしました。うんうん。

全体的にはわやくちゃで、バタバタした作品ですが、
雰囲気は良く、お手軽なホラーとしては
十分な及第点じゃないでしょうか。
グロさもほとんどないし、子供向けかも知れません。

ただ・・・、ラストシーンは蛇足ですねぇ。

☆見所としましては

憑かれて正気を失った人物が
同じセリフを繰り返すシーンなんか好きですね。
とにかく役者さんたちは好演しています。

☆総評としましては

★★+0.6 / 実に惜しいが纏まり切っていない。

そんな感じですかね。嫌いじゃないです。
でも、なんだかしっくりこない。
クライマックスで急に三流っぽくなるのは好きです。

追記

"葬儀屋"といっても、
死体を修繕・清掃するお仕事の様です。
自宅に遺体安置室があるとは、
これはなかなかワクワクなシチュですよね。

嫌だなぁ(笑)



YouTube / Mortuary Trailer
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2011年11月23日

人喰島

Destined to Be Ingested.jpg

監督 : ソフィアン・カーン
出演 : アマンダ・コール、スージー・ローライン 他

Destined to Be Ingested / 2008 America

なんだ、これは?
不思議と魅力のある作品でした。

未開の島に上陸した男女4人組が、
島の原住民族に殺されたり嫁にされたりするお話。
襲われて食べられるといった食人族ではない様です。
部族の長が死んだ時に儀式的には食べてましたね。

物語はかなりの超展開で「ぇーっ(汗)」の連発ですが、
基本的には都会女と原住民族のラブ・ロマンス・・・

な、わきゃねぇ!

いや、まぁ、雰囲気と本筋はそんな感じです。
いやいや、本筋もあるのやらないのやら・・・
よくわからない内に展開して、
よくわからない内に終わってしまう、という。
一言で言うなら「Hシーンのないポルノ映画」
うん、しっくりくる表現だ。

全体的に抑揚のない仕上がりながらも
どこか叙情的、牧歌的な雰囲気が漂っていて、
内容の無さのわりにはイライラしませんでした。
映像的にも、少し安っぽいですが、
非常に可能性のある、良いセンスを感じさせます。
うーん、これは実は名作なのかもしれません。

まぁ、別に面白くはないです。

肝心のゾンビは終盤にチョロッと。
脈絡もありそうでない。たぶん必要もなかった。
出来も悪いけど、どこか憎めないのは何故だろう。

とりあえず、ゾンビものでもホラーでも、
食人でもスプラッタでもない。
緊迫感やサスペンス要素も皆無の超薄味。
なのに、なんだか印象に残った不思議な作品でした。
いや、とにかく安いポルノっぽい。

んー、今後この監督さんには期待したいですね。
んー、どうでしょう。

☆見所としましては

おデブさんの水着姿をどうぞ。おっさんです。
大好物だと言う人もいるでしょう。

Destined to Be Ingested_01.jpg

Destined to Be Ingested_02.jpg

いや、全然活躍しませんよ。

☆総評としましては

★+0.7 / 雰囲気で作ってます。

と、いった所で。
退屈だし納得いかないしで、出来はイマイチ。
もしかして、面白い様な気もする。
そんな作品でした。

決してお勧めはしませんよ。



YouTube / Destined to be Ingested
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2011年11月20日

バタリアン 4



監督 : エロリー・エルカイェム
出演 : ピーター・コヨーテ、ジョン・キーフ 他

Return of the Living Dead:Necropolis / 2005 Ukraine,Romania

前作「バタリアン リターンズ」から12年。
画質はキレイになったものの、
非常に退屈で窮屈な駄作になってしまいましたね。

-あらすじ-

巨大企業、ハイドロ・テック社。実験体として
監禁された友人を助けようと忍び込んだ学生たち。
彼らが辿り着いた実験施設で見たものとは・・・

と、まぁ、それらしく紹介してみたものの、
薄い、安い、つまらない。のトントン拍子で
物語は破綻していきます。

"出来損ない"の定番シーンが数多く、
失笑も出来ずに無表情になってしまいました。
一体何がしたいんだ、この作品は。
名作シリーズもここまで堕ちると笑えもしません。

作品を包み込むのは「わざとらしさ」
全て。もぅ全て。
演出から展開からアクションから全てが酷い。
演技のお粗末さはイライラしてくる程ですが、
これは役者さんではなく監督が悪い様に思います。

唯一楽しめたのは本編終了後のオフショットのみ。
メイクやゴア表現、
(ゾンビメイクというより変異した人間、って感じ)
セットや車両なんかにはやる気がみられます。
しかし・・・、しかし!
これほどまでに残念な続編は他に類を見ません。
「バタリアン」の名前を使った似非・・・、
なんだこれは。

見終わった後に残るは悲しみ・・・
名作シリーズに泥を塗った虚無感。
心の底から残念な仕上がりの超駄作、でした。合掌。

☆見所としましては

ない。

いや、それじゃぁあんまりか。
バタリアンの決めゼリフ「ブレイーン!」はしっかり。
あとは、ミリタリー仕様に改造されたゾンビかな。
すごく、どうでもいいです。本当に。

☆総評としましては

★ / 返せ!バタリアンを返せ!

と、なってしまいました。
本当に残念。その一言に尽きます。残念。



YouTube / RETURN OF THE LIVING DEAD 4
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2011年10月31日

ラン・オブ・ザ・デッド



監督 : マーク・マックィーン
出演 : ダニー・ダイアー、マイアンナ・バリング 他

Devil's Playground / 2010 UK

ロメロ監督の「ランド・オブ〜」と間違えそう。
誰だ、邦題を付けたのは。
劇場向けの良い仕上がりじゃないですか。

-あらすじ-

新薬の被験者から変異が起こり、
街中に狂気の大感染が始まる。
3万人の被験者の中でただ一人の生き残りである
彼女を守り、世界の希望とする事は出来るのか?

なかなかの人間ドラマが展開されています。
人の対立から生まれる悲劇には辛辣な結果が。
うーん、この状況下では誰が悪いでもないんでしょう。
結構衝撃的でした。

「ゾンビ史上、最速!」がキャッチフレーズの様で、
ゾンビストラのアクションがやたらと凄い。
"パルクール"というアスリートチックな動きに、
看板に偽りなし!といったところ。
ここまで身体能力上がりますか、感染って。
こりゃ、逃げられん。
三角飛びなんかを普通にやってくる訳ですよ。

ジャンプ!ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!ジャンプ!

そんな感じ。

これだけ飛び跳ねられると倒しにくいですよね。
銃弾くらいは避けるんじゃないかと思いましたが、
劇中では意外とあっさりやられてくれます。
そうしないと話が終わっちゃいますもの。
ただ、主役二人の手持ち武器がショボいのには・・・
そこは少し残念でしたね。

まぁ、いいや。

全編通して緊迫感に迫られる重い雰囲気は、
感染者の運動能力から来る「追いかけられ感」な訳で、
この作品の息苦しさは、少し心地良いですよ。
一緒に走って逃げ出したくなる。
体を動かしたくなるゾンビ映画って、ステキやん?

音楽の使い方も的確ですし、映像もまぁまぁ。
総合的に見ても、かなりの優秀作だと思います。
うんうん、好きな役者さんも出ていますしね。
脇役の方々のキャラ付けと演技も素晴らしく良い。
一人一人の死に感慨深いドラマがあります。
この作品の最大の売りはそこでしょうか。

☆見所としましては

やっぱりゾンビ・アクションでしょうか。
ただ走るだけじゃない動きには新しさを感じます。
いや、もぅ、そこはゾンビじゃないんですけどね。
でも、ちょっとクドい。

☆総評としましては

★★★ +0.6 / 感染ダッシュ系の優等生。

脇役さんたちの存在感が光りますね。
死んで行くシーンにはジワッっと来ました。
出来の良い作品。



YouTube / ラン・オブ・ザ・デッド 予告編
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2011年10月29日

セクシー・キラー リベンジ・オブ・ザ・デッド



監督 : ミゲル・マルティ
出演 : マカレナ・ゴメス、セサール・カミーノ 他

Sexykiller, morirás por ella / 2008 Spain

傑作がやって参りました。
お色気バカサスペンスを期待して借りてきたこの作品が
まさかの大当たり。
まさかの、極上エンターテイメントでした。

主役が殺人鬼兼スーパーヒロインという事以外は
あまりネタバレしたくない。
というか、解説が難しいというかなんというか。
観てから驚いて欲しいので内緒にしておきましょうね。

話の本筋はしっかりしていてブレはなく、
素晴らしくアッパーなテンポと情熱的なテンションで
全く退屈する暇もなく、
最初から最後まで嬉々として観ていられました。

監督はミゲル・マルティ。
凄いですねぇ、天才的ですねぇ。
映画が大好きな人だと思うんですが、
そこかしこに名作のオマージュ、というか
まんまセリフに出てきちゃうという好きっぷり。
いろんなジャンルの映画要素を
恐ろしいセンスでミクスチャーしまくった印象の本作。
目まぐるしく変わる演出術も破綻する事なく、
ほぼ完璧な仕上がりを貫いたんじゃないでしょうか。

適度なお色気シーンもこの作品には極上のスパイスに。
音楽がまた最高なんだなぁ、これが。

全編を通して大事なのは、ヒロイン(主役)が
いわゆるシリアルキラーである事、くらいでしょうか。
小悪魔的魅力の殺人鬼とは、こりゃ参りましたね。
愛嬌も強さも狂気も美しさもあるという。

他の作品構成要素も一つ一つのレベルが非常に高くて
テンポ良く、テンション強く、笑えて、痛そうで、
やるせなくて、爽快で、ラヴで、可愛くて、恐い。

おぉ、褒め過ぎてない。

いや、多くは語るまい。是非ともご覧下さい。
全ての映画はここにある!と言いたくなるほどの傑作。
実際にはそんな事はないんですが・・・
僕のテンションは上がりました。

☆見所としましては

吹っ切れた演出の数々。
"真面目なおふざけ"が大好きだという人には最高かも。

☆総評としましては

★★★★+0.5 / 面白過ぎた。スゲぇぜ!

ゾンビ要素は後半のクライマックスに
集約されていますが、
決しておざなりではなく、新基軸でもありました。
ゾンビを上手く使った!という感じですが、
これもかなり良かったです。

おや、これは傑作だ。みなさんも是非!
好きな人にはめちゃめちゃ好きな作品だと思いますよ。



YouTube / Trailer de Sexy Killer
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