2012年02月19日

でろでろ



著 : 押切蓮介

でろでろ 全16巻

異色のホラー・ギャグから
オバケや妖怪を交えた青春模様までもを描いた名作。
登場人物や人外の魔物達には愛嬌が溢れ、
「本当に居て欲しい!」というその存在感が愛おしい。

オバケを恐れず、鉄拳制裁で真っ向から応える兄と
人や魔物を差別せず、優しく接する心の広い妹。
そんな二人を主人公に、賑やかでバカバカしく
時には怖さもあり、感動もあり。

ワザとらしく馬鹿っぽいセリフ回しや
小学生の頃に考えた事のありそうな妖怪や不思議が
テーマだったりと、お勧め所は多いんですが、
この作品が本当に素晴らしいのは
人と人外の垣根が無いに等しい事でしょう。
幽霊や妖怪を素手で殴り飛ばしたり殴られたりと
その身近な感覚がワクワクさせてくれます。

妖怪達も個性的ながら親しみの持てる風貌で、
下世話でとぼけたキャラクターが実に憎らしい。
だが愛さずには居られない、という。

全体的にはギャグ・コメディの要素がほとんどで、
あまり怖がる事はなく楽しめる作品だと思います。
押切さんの初期作品という事もあり
登場人物達の成長と共に作者自身の才能が
開花していく様がありありと見て取れますね。
巻末のおまけ漫画が非常に鬱屈とした雰囲気で
ご自身を描いているのが印象的です。

僕にも少ないながら心霊体験というものがありますが
「気合でブッ飛ばせ!」の精神をこの作品から頂き、
その節は助かりました。ありがとうございます。

これは怖がりな人にこそ読んで欲しい作品ですね。
不可思議なものや不気味なものが
身近になり過ぎるとギャグにも出来るのか、と。
感動的なエピソードも数多く収録されており、
ただのギャグ漫画では終わらない事も特筆です。

うーん、また続編が読みたいなぁ。
涙あり、笑いあり。
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