2011年11月14日

べっちんとまんだら



著 : 松本次郎

べっちんとまんだら 全1巻

表題の女子高生二人が主人公。
飄々と狂った環境を舞台に展開する青春奇譚。
二人とも普通じゃないので、友情の形も歪で脆い。
それがなんだか悲しくもあり、愛しくもあり。

ゾンビは環境を作り出すための小道具、というか
亡者的なアレですね。肉体を持った。
まぁ、あまりゾンビではないです。

世界観と時間軸は実に掴みづらく、
さらっと読んでしまうとあまり理解出来ないかも。
僕もイマイチ良くわかりませんでしたが、
それがこの作品の独特の空気を作っているんだろう
という事で、そのままにしておきました。
次に読み返した時にまた別の感触があればいいな。

「ポップでキュートでエロくてグロい。」

が、売り文句の様ですが、
そのどれもがあまり主張せず、
ナチュラルに絡み合っているといった印象。
ポップ、よりも淡々としている。
キュート、にしては憎らしい。
エロというよりも、明け透けで汚ない。
グロくはなくて、ん、なんだろう。

淡々、飄々とした表現と展開の中に、
精神的に鈍く突き刺さる痛みがあるというか・・・

ゾンビ的な萌えはありませんでしたが、
「なにか」が確実に破綻しているこの世界観は
読み手を引き摺り込むには十分な完成度でした。
「なにか」はなんだろう・・・
コミュニケーション、かな。

狂っていて、純粋で、
優しかったり残酷だったりする主人公二人に
どこか切なく、やるせない感情が湧く作品。

なんか、脳に貼り付く様な感じですかねぇ。
印象は深く、実に尾を引く。
この人の他の作品も読んでみたいと思います。
posted by DM at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ゾンビブック
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